楽しく走れていますか?
市民ランナーを指導した時のことです。「1ケ月で3回フルマラソンに出場するんです」という経営者がいました。
「でも、ちょっと膝が痛いんですよ…」と膝をさすっていたのです。さすがにビックリしましたが、それでも走り切ったようです。楽しもうという気持ちがあったからでしょう。
一方、大学や実業団の指導に行っても「引退後も走ろうと思っている」と声をあげる選手はほとんどいません。多くのランナーが「走ることを楽しんでいない」と感じています。
楽しく走っている人
アドバイザーの森川あや子さんは、2013年に大阪マラソンを走りました。まったく運動したことのない一般女性です。年間200回を超える講演活動などで忙しく、「1日15分しか練習時間が取れないんです」と聞いたのは大会2ケ月前。メニューを作ることになりました。
そのメニューに沿って一生懸命取り組んだ結果、6時間かけて、フルマラソンを完走。最後の10キロは歩いたり、駆けたりして泣きながらのゴールでした。
その後、彼女は、自分で「スマイルrun部」というランニングクラブをつくり、今も仲間たちと全国のマラソン大会を楽しんでいます。
2022年は、名古屋ウィメンズ・岡山・那覇、3つのフルマラソンを完走されました。
近畿大学卒の奥村一行さんは「潰瘍性大腸炎」という持病をもちながら「同じ病気の人の励みになれば…」と走っています。
心拍数トレーニングの方法を伝えてからは「今まで力み過ぎたり無理しすぎたりしていましたが、こんなに楽に走ることができて記録も伸びるなんて…」と、1ケ月半で自身のマラソン記録を56分も縮じめ、50歳にして自己ベストを更新しました。
さらに「血圧もさがり、体脂肪も落ちてきてより健康になったと思います」と笑顔で話してくれました。
市民ランナーだけでなく、実業団や大学生の選手らが「呼吸法をしっかり行ない、レースの後半がすごく楽になりました」「感覚トレーニングで着地の感覚が良くなり、さらに身体がスムーズに動くようになりました」と5000mの記録を39秒も更新した大学生もいます。
楽しく笑顔で走るコツ
たくさん距離を踏んで練習を重ねなくても身体のメカニズムや使い方を理解し、普段からどのような考え方をもって行動すればよいかを理解し取り組むことで、記録は間違いなくアップします。つまり、精神的にも肉体的にも飛躍的に 向上するのです。
2年間指導した「MHPS(現三菱重工)マラソン部」では、応援する後援会の方々が「彼らは強くなった。さらに、そのことにより職場でも落ち着いて仕事ができるようになり、ずいぶん大人になったことが驚き…」と話してくれました。
誰もが「BEST」
記録を更新することも「BEST」、仲間が増えて楽しさが増すことも「BEST」、全国各地に美味しいものを食べに行ったり素晴らしい景色を見に行くことも「BEST」、メタボ対策や血圧の適正化など体調をしっかり管理して健康生活を送ることも「BEST」…、いろんな「BEST」があり、それぞれがご自身の「BEST」を目指していけば、多くのランナーがハートフルに、心豊かになることでしょう。ひいては、家族や周囲の仲間に対し「愛」いっぱいに接することができるようになっていきます。
そんな人が増えていくことをBESTSは心から願って活動を続けています。
坂本 喜子 さん
四日市ウェルネス倶楽部コーチ
team F.O.R代表
マラソンベスト 2時間36分o2秒
松岡 直希 氏
2016年東京マラソン
2時間19分23秒の市民ランナー
森川あやこさん
スマイル幸師
初マラソン完走指導
そのほかのBESTSアドバイザー
川島 伸次 氏
(東洋大学駅伝部 前監督 シドニー五輪 マラソン日本代表)
北田 雄夫 氏
(日本人初 世界七大大陸走破に挑戦中のアドベンチャーランナー)
杉田 正明 氏
(日本体育大学教授 JOC科学サポート部門長)
黒木 純 氏
(MHPSマラソン部 監督)
井上 悟 氏
(元100m日本記録保持者 アトランタ・バルセロナ五輪 日本代表)
小林 祐梨子 さん
(元1500m日本記録保持者)